竜とそばかすの姫
【評価】★★★☆☆
自分の作品を振り返っている。
【批評】
細田監督は、本作で自分自身の過去作品をレビューしています。UはOZ(サマーウォーズ)などから、クジラはサマーウォーズやバケモノの子などから、竜はおおかみこどもの雨と雪から引っ張ってきています。細田監督作品に初めて来た人は感動するかもですが、細田監督に見慣れてる人は「はいはい」という感じかな。
でも、アニメーションと音楽は最高でした。
現実およびUの世界でのアニメーションは芸術的でした。
さらに、音楽も秀逸で、Uの世界でキャラクターが嬉しいとき、Uの音楽=Belleの歌声も凄いハッピーなので、劇場の観客にも喜びが伝わってきます。
でも、この作品、基本的にキャラクターの心理がわかりづらいです。竜がBelleのコンサート会場に入ってきた意味がわからないし、Belleが竜を気にする理由もよくわからない。
竜の城では「美女と野獣」をやりたかったんだね。がしかし、世界には悪い奴はたくさん居て、絶対竜以外の悪役はあるはずで、なんでそれらが裁かれないのかが疑問。
そういえば、竜の居場所、東京で良かったね。例えば、ロシアの田舎町じゃなくて良かったね。行くの大変だし。笑
親から暴力を受けた場合って絶対面倒くさくて、例えばその日はどこに帰るかとか、福祉課とか大人の人が入らなくていいのかとか、あるはずなんだよ。でも、そういう面倒なことは無視するんだね、細田さん。
結局、脚本はやめてほしいです。
細田監督のメッセージ性はわかる。わかるから、それを脚本家に伝えて、「じゃあ、こういうストーリーにしましょう」と言われて作るべきで、直接登場人物のセリフにのっけるのは違うんじゃないかな。