2017-01-01から1年間の記事一覧

彼女がその名を知らない鳥たち

【評価】★★★☆☆ 陣治は「いい人」ではない。 【批評】 ◾️導入の巧みさ まず冒頭の10分で引き込まれた。 上手い映画というのは、主要な登場人物のキャラクター(性格、置かれている状況、表面上の関係性)を画で簡潔に説明するものだ。 本作では、はじめに十和…

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

【評価】★★☆☆☆ 水原希子のセクシーシーンのためだけの映画。だが、それでいい。 【批評】 そもそも水原希子が嫌いな人は絶対に受け入れられない映画なので、その時点で一定数の観客を排除しているなあとは思う。 後は、観客それぞれの恋愛観や経験と照らして…

ダンケルク

【評価】★★★★☆ これがノーラン流実話映画なのか! 【批評】 戦争映画というよりは、脱出サスペンス映画である。 あのクリストファー・ノーランが戦争映画を撮るわけだから、「正義とは何か」「戦争とは何か」みたいな小難しい話をこねくり回してくるものだと…

三度目の殺人

【評価】★★★★☆ 相変わらず画でみせるのが上手い 【批評】 私の中で、是枝裕和監督は「優等生監督」といった感じ。 映画賞参戦はプロモーション的な意味合いもあるが、それでも年間ペースで淡々といい映画を作る才能は凄い。どの作品も明確なハズレはなく、心…

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

【評価】★★★★☆ 上映終了後のザワザワがすべてを語る。 【批評】 男の子と女の子のラブストーリーもの、ぐらいのスタンスで見に行ったら、あまりにも違い過ぎてビックリした。完全に油断していた。 この映画は、文学だ。 そして、本作は人によって好き嫌いが…

メアリと魔女の花

【評価】★★☆☆☆ 宮崎駿の100番煎じ 【批評】 (批判します。本作が好きな方は読まないでください。) 期待していただけに、非常にがっかりさせられた。本作が駄目な理由は以下の3点である。 ①既存表現の使い回し ②魔法世界の描写があまい ③ハラハラドキドキし…

美しい星

【評価】★★★★☆ パワーワード満載映画。 【批評】 吉田大八監督は、この世界にまたひとつ「みんなでワイワイ言いたくなる映画」を作り出してくれた。いち映画ファンとしては、それだけで感謝したい。 本作は、観る人それぞれによって思うところがある作品だと…

バーニングオーシャン

【評価】★★★★☆ 邦タイトルはダサいが、登場人物はかっこいい! 【批評】 日本人への分かりやすさ重視なのだろうが、邦タイトル『バーニングオーシャン』はダサい。そしてCMもダサい。興行重視なのも分かるが、作品の重みを削ぐのはいかがなものか。まぁ、こ…

ブルーハーツが聴こえる

【評価】★★☆☆☆ 監督の個性が出る6作品。総じて小粒。 【批評】 オムニバスなので、批評は個別にやります。 「ハンマー(48億のブルース)」 映画というより舞台だった。 セリフの言い回しであったり、ワンカット長回しであったり。いや、舞台というより東京0…

哭声/コクソン

【評価】★★★★☆ ジャンル不明のエンタメ映画 【批評】 予告編を見ても、事前の紹介記事を読んでも、サスペンスなのかホラーなのかオカルトなのか、はたまた暴力グロ映画なのか、よく分からない。分かっているのは、韓国の映画祭で大絶賛、國村隼が大活躍、と…