竜とそばかすの姫

【評価】★★★☆☆ 自分の作品を振り返っている。 【批評】 細田監督は、本作で自分自身の過去作品をレビューしています。UはOZ(サマーウォーズ)などから、クジラはサマーウォーズやバケモノの子などから、竜はおおかみこどもの雨と雪から引っ張ってきています…

神さまの言うとおり

【評価】映画館ではないため、星はつけません。 酷いときの三池。 【批評】 同じことを何度も言いますが、三池崇史監督は良いときと悪いときの差がスーパー激しい人です。そして本作は完全に悪いときです。 ダルマ問題のとき、ダルマにタッチした人だけが助…

サイレント•トーキョー

【評価】映画館ではないため、星はつけません。 酷い。とにかく酷い。映画館で行かなくて良かったー笑 【批評】 日本は安全な国だからテロの恐怖がない→首相「戦争のできる国にする」→犯人「首相と会話したい」→首相「無理」→犯人「腹立つから渋谷に爆弾」。…

未来のミライ

【評価】★★☆☆☆ 細田守監督は脚本を諦めたほうがいい。 【批評】 細田監督がやりたいことは分かる。 要は「子供の想像力って凄い!」「子供の成長って凄い!」ってことだろう。つまり、たとえ「狭い」一軒家の中であっても、子供は想像力を無限に働かせ、その…

RUN

【評価】★★★★☆ 社会的弱者が恐怖から逃げるときのハラハラ感が凄い。 【批評】 お母さんがお母さんじゃないんだもの。そりゃあ気も狂うでしょ。 つまり、お母さん(ダイアン)は出産はしたが、数々の体調不良につき子供を数時間で死なせてしまった。悲しみに…

ファイナル•プラン

【評価】★★☆☆☆ これぞリーアム•ニーソン!でも物足りないかな。 【批評】 初めに、「過去に銀行強盗をしていた犯人(リーアム•ニーソン)が、心から愛する人ができたことを理由に、自白して過去の犯行を警察に話す」っていう設定が強引だなと思っていて、だ…

呪怨 白い老女

【評価】映画館ではないため、星はつけません。 めっちゃ怖い。けど何でバスケ? 【批評】 なんでお婆ちゃんはホラー登場のときバスケットボールを持ってるの?っという疑問がまず来ますね。「俊雄くんの頭部かなぁ」とか勝手に思うんだけど、最後まで明かさ…

クワイエット・プレイス 破られた沈黙

【評価】★★★☆☆ いい続編だった。これぞ第二部。 【批評】 DAY1があるのが良い! やっぱり第一部を見ただけでは判断できない部分(例えば、他の住民はどうなったのか?等)が少し分かったのが嬉しかった。いうて、エメットに再会するっていうイベントの前振り…

宮本から君へ

【評価】映画ではないため、星はつけていません。 私は苦手かな。 【批評】 彼氏が寝ている隣で妊娠の可能性がある彼女が男にレイプされていました。 アダルトビデオであれば「さすがに彼氏も気付くでしょ」みたいな笑いどころもあったかも知れませんが、こ…

"隠れビッチ"やってました。

【評価】映画ではないため、星はつけていません。 三木監督脚本、許さない!! 【批評】 この映画から1年前に『勝手にふるえてろ』という松岡茉優主演映画がありました。最高でした。「私のこと好きって嘘なの?」という松岡に対して「好き=何でも受け入れ…

彼女がその名を知らない鳥たち

【評価】★★★☆☆ 陣治は「いい人」ではない。 【批評】 ◾️導入の巧みさ まず冒頭の10分で引き込まれた。 上手い映画というのは、主要な登場人物のキャラクター(性格、置かれている状況、表面上の関係性)を画で簡潔に説明するものだ。 本作では、はじめに十和…

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

【評価】★★☆☆☆ 水原希子のセクシーシーンのためだけの映画。だが、それでいい。 【批評】 そもそも水原希子が嫌いな人は絶対に受け入れられない映画なので、その時点で一定数の観客を排除しているなあとは思う。 後は、観客それぞれの恋愛観や経験と照らして…

ダンケルク

【評価】★★★★☆ これがノーラン流実話映画なのか! 【批評】 戦争映画というよりは、脱出サスペンス映画である。 あのクリストファー・ノーランが戦争映画を撮るわけだから、「正義とは何か」「戦争とは何か」みたいな小難しい話をこねくり回してくるものだと…

三度目の殺人

【評価】★★★★☆ 相変わらず画でみせるのが上手い 【批評】 私の中で、是枝裕和監督は「優等生監督」といった感じ。 映画賞参戦はプロモーション的な意味合いもあるが、それでも年間ペースで淡々といい映画を作る才能は凄い。どの作品も明確なハズレはなく、心…

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

【評価】★★★★☆ 上映終了後のザワザワがすべてを語る。 【批評】 男の子と女の子のラブストーリーもの、ぐらいのスタンスで見に行ったら、あまりにも違い過ぎてビックリした。完全に油断していた。 この映画は、文学だ。 そして、本作は人によって好き嫌いが…

メアリと魔女の花

【評価】★★☆☆☆ 宮崎駿の100番煎じ 【批評】 (批判します。本作が好きな方は読まないでください。) 期待していただけに、非常にがっかりさせられた。本作が駄目な理由は以下の3点である。 ①既存表現の使い回し ②魔法世界の描写があまい ③ハラハラドキドキし…

美しい星

【評価】★★★★☆ パワーワード満載映画。 【批評】 吉田大八監督は、この世界にまたひとつ「みんなでワイワイ言いたくなる映画」を作り出してくれた。いち映画ファンとしては、それだけで感謝したい。 本作は、観る人それぞれによって思うところがある作品だと…

バーニングオーシャン

【評価】★★★★☆ 邦タイトルはダサいが、登場人物はかっこいい! 【批評】 日本人への分かりやすさ重視なのだろうが、邦タイトル『バーニングオーシャン』はダサい。そしてCMもダサい。興行重視なのも分かるが、作品の重みを削ぐのはいかがなものか。まぁ、こ…

ブルーハーツが聴こえる

【評価】★★☆☆☆ 監督の個性が出る6作品。総じて小粒。 【批評】 オムニバスなので、批評は個別にやります。 「ハンマー(48億のブルース)」 映画というより舞台だった。 セリフの言い回しであったり、ワンカット長回しであったり。いや、舞台というより東京0…

哭声/コクソン

【評価】★★★★☆ ジャンル不明のエンタメ映画 【批評】 予告編を見ても、事前の紹介記事を読んでも、サスペンスなのかホラーなのかオカルトなのか、はたまた暴力グロ映画なのか、よく分からない。分かっているのは、韓国の映画祭で大絶賛、國村隼が大活躍、と…

湯を沸かすほどの熱い愛

【評価】★★★★☆ 死を覚悟した者は強い。 【批評】 映画には思考実験的な意味合いがある。 映画は、特に邦画は、「現実的にはあり得ない」という理由で批判されがちである。 しかし、落ち着いて考えれば、普通は魔法なんて使えないし、宇宙戦争なんて起こらな…

何者

【評価】★★★☆☆ 必然的なメタ構造 【批評】 未だかつて、これほど読み進めるのが辛い小説はなかった。 就活時代のこそばゆい感じ、はたから見れば相当にイタい行動、嫉妬心。思い出したくもないあの頃を突きつけられる苦しさがそこにはあった。 そしてラスト…

少女

【評価】★★★☆☆ 都合いいと捉えるか、綺麗に収めたと捉えるか 【批評】 湊かなえ作品はほぼ全て映像化されている。 日本アカデミー賞最優秀作品賞の『告白』に始まり、『白雪姫殺人事件』などの映画化、『夜行観覧車』『Nのために』『花の鎖』などのドラマ化…

君の名は。

【評価】★★★★☆ 美しい絵と音楽で錯覚しよう! 【批評】 新海誠作品がついに世間に認められた(?)本作。本年の『シン・ゴジラ』に次ぐ社会現象となりつつある。 そもそも新海誠はこんなに売れるはずではない。新海誠作品といえば、セカイ系の代名詞とも言え…

TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ

【評価】★★★★☆ クドカン節が活きる設定!マザファッカー! 【批評】 宮藤官九郎映画には、クドカン脚本で監督は別である作品と、クドカンが監督も脚本も行っている作品があり、それらは別として考えなければいけない。 クドカン脚本で最も有名な映画は『舞妓…

64-ロクヨン-後編

【評価】★☆☆☆☆ ださい映画。 【批評】 酷評するので、本作が好きな人は読まないでください。 さて、本作は終始センスのないシーンばかりでとにかく酷かった。日本映画の駄目なところが詰まっている映画だった。 特に酷かったのは、ラストに犯人を逮捕するシ…

ヒメアノ〜ル

【評価】★★★☆☆ 中原中也さん何やってるんすか。 【批評】 森田演じる森田剛の演技は圧巻だった。 簡単に人を殺しちゃうヤバい感じ、普通の人にはあるものが足りない感じ。狂気の演技がはまり役だった。 彼を映画で見たのは『人間失格』のときの中原中也以来…

ひそひそ星

【評価】★★★★☆帰ってきた園子温。【批評】昨年は商業主義だろうが原作ものだろうが話が来たものから順番に映画を作って「質より量」を実行した園子温。そのスタンスはもはや三池崇史そのもので、「もっとじっくり撮ってくれよ」と思った人も多いのではないだ…

64-ロクヨン-前編

【評価】★★☆☆☆前後編商法の覚悟が見えない。【批評】とりあえず前編はつまらないと思う。映画を前後編に分けることには、合理的な面もある。長い原作を映画化するためには2時間では尺が足りない。3時間を超える映画は観客の集中力がもたないし、映画館として…

スポットライト 世紀のスクープ

【評価】★★★★☆ 巨悪の再発を防ぐ価値ある映画。アカデミー賞作品賞も納得。 【批評】 本作に派手な演出は一切ない。暴力シーンもなければ性描写もない。ただただ、巨悪と戦うジャーナリストを描いた(ほぼ)ドキュメンタリー映画である。 カトリックやら教会…